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泉美木蘭
2018.10.23 13:18日々の出来事

待つ女。チョコレートの男。

口説いたつもりが録音されてて、
食わずして一杯食わされるという危険のほうが大きい昨今。

スケジュールが完全に臨時進行になって睡眠不足気味。
昨夜は深夜のファミレスで会合。
「身内の臨終のとき、男ってなんの頼りにもならない!」
という話で女が憤っていた。

いつ急変するかわからないから、何日も交代で病室に
詰めるというシチュエーションになっていたとき、
男兄弟のおいちゃんに当番を頼んで、
「一度家に戻るからベッドのそばで見ていて、なにか
あったらすぐに連絡してね」
と言って病院を出て、用を済ませてまた戻ってきたら、
おいちゃんがいない。
どこへ行ったと思っていたら、お菓子を抱えて戻ってきて、
「チョコレート食べたかったからちょっと売店に・・・」
というからマジギレしたのよ、と。
おいちゃん子供みたいだなと思って思わず笑ってしまった。

いいじゃん別にその時はなにもなかったんだし~、
と心のなかで思ったけど、
まったくあり得ない、みんなずっと付きっきりだったのに、
もしあの時なにかあったらどうするつもりだったのか、
真剣さが足りない、と女子の憤怒があまりに凄まじいから、
空気を読んで黙ってしまった。

そうしたら、同席していた男が、
女ってそういうとき我慢強くてずっと待てるんだよな、
うちも親父が8時間の大手術をした時、お袋は手術室の外で
じっと待ってたけど、俺はスーパー銭湯で温泉に浸かってた、
だって8時間もあるし、銭湯近かったしと証言。
(親の手術なら、私も完全にそっちのタイプだわ・・・)
と思ったけど、なんか怖くて言えなかった・・・。

自分の息子がそんな大手術ということなら、死に物狂いで
ドアの外で待ちつづけて祈るけどね。

その人への思い入れの強さで態度なんてあっさり違って
しまうものだとも思うけど・・・
男が病室や看病の類が不得意そうなのはものすごくわかる。
女の場合は、他者にも自分と同じ程度の思い入れや
共感を
要求するところもあるかもしれないな。強ければ強いほど。

 

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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